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「パレスチナ難民」の状況

世界の難民、5人に1人が
パレスチナ難民

パレスチナ問題とは

1948年、イスラエルの建国宣言を受けて第1次中東戦争が勃発しました。 200以上の村が破壊され、70万人以上のパレスチナ人が故郷と家を失いました。

これを、パレスチナでは「ナクバ」(破局)と呼んでいます。 周辺諸国に逃れたパレスチナの人々は、以来「故郷への帰還」を切望しながら、70年にわたり難民として生活してきました。

当初70万人だった難民は、避難先で三世代、四世代目となり、 今や約560万人に達して世界で最も大きな難民グループとなっています。

UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)が発表している世界の難民総数およそ2,590万人に照らすと、 実に5人に1人がパレスチナ難民です。(2021年現在)

  • 国連とパレスチナ難民

    パレスチナ難民は、1947年の「国連パレスチナ分割決議」に端を発して生まれました。 一般的に世界の難民はUNHCRの管理下にありますが、パレスチナ難民の発生はUNHCRができるよりも前になるため、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の管理下におかれています。また「国連難民条約」の適用も受けられないため「保護」されることが少なく、軍事的な脅威にもさらされやすいと言えます。
    国連総会は1948年に、「故郷に帰還を希望する難民は可能な限り速やかに帰還を許す、そう望まない難民は損失に対する補償を行う」とする決議194号を可決しています。しかしイスラエル側は社会的・政治的不安定を招くとして、一貫してこれを否認しており、これまでに故郷に戻れたパレスチナ難民はほとんどいません。

  • 各国での生活

    周辺国に逃れたパレスチナ難民の多くは、無国籍の状態で、難民キャンプで暮らしています。
    当初、一時的なものとして造られた簡易な難民キャンプの住まいは、無理な建て増しと老朽化で劣悪な環境になっています。 また、人口密度が高く、電気や上下水道などのインフラも不十分です。
    国によって異なりますが、難民は貧困や差別だけでなく、市民権を得られなかったり就業制限を課されるなど、 様々な規制を受けながら生活しています。 義務教育と一次医療は国連が提供していますが、予算は年々縮小し、支援が行き届かない状況になっています。

  1. 「パレスチナ」はどんなところ?
  2. 封鎖された「ガザ地区」
  3. 巨大な壁で分断された地域
    「ヨルダン川西岸」
  4. そもそも「パレスチナ難民」とは?
  5. 「パレスチナ問題」は
    どのようにして起きたのか?
  6. レバノンと難民問題

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