H350 Winter.jpg

2019年末から続く経済危機、新型コロナウイルスの感染拡大、そして2020年8月に起こった首都ベイルートでの大規模爆発事故。レバノンに暮らす難民は今、未曾有の危機に瀕しています。

2020年は秋の訪れを告げる降雨は遅かったものの、11月に入ると豪雨に見舞われ、12月5日には半世紀ぶりにベイルートで雹が降るなど、この冬も厳しい寒さが予想されています。
危機的な状況にある人々の暮らしを支えるため、ベイルート、山間部、北部、南部のパレスチナ難民3,000世帯に食糧パッケージを配布しました。

シリアから逃れてきた家族や、ひとり親世帯や父親が病気で収入のない世帯がほとんどです。食事時間をずらすなどして一日1~2食で済ませるなど皆さん必死で生きています。

冬場の冷え込みが厳しい山間部では、2020年12月第2週に、シリアから逃れてきた家族を中心に生活苦にある800世帯に約1か月分の暖房用燃料を届けました。2021年1月にはさらに別の山間部の700世帯に燃料を届ける予定です。
物資支援を届けた4,500世帯は、レバノンに暮らすパレスチナ難民のおよそ一割に相当します。

国連機関などからの支援が先細る中、まだまだ現地では支援は足りていません。難民の人々の命を守るため、そして子どもたちの健やかな成長のため、皆さまのご協力をお願いいたします。

シリア難民の概況をもっと詳しく見る

キャンぺーン募金はこちらから

レバノンでの活動概要

時期実施中
地域レバノン・パレスチナ難民キャンプ
Map

①燃料配布支援

●配布地域: レバノン山間部の難民キャンプとその周辺
●対  象:特に困窮している難民世帯 1500世帯
●配布時期:2020年12月~2021年1月
●配布内容:一家族の約10日~2週間分の燃料(約5000円)

wf1

支援が行き届きにくいレバノン山間部。冬は、積雪もあり氷点下の日々が続きます。テントなどで充分な暖房施設がない中で、シリア難民が無事に冬を生き抜くための越冬支援が必要です。彼らの声をお聴きください。

パレスチナ難民の概況をもっと詳しく見る

**越冬支援 (YouTube 1分14秒)**

キャンぺーン募金はこちらから

②食糧配布支援

●地    域:レバノン・パレスチナ難民キャンプ
●対    象:パレスチナ人シリア難民・パレスチナ難民 3000世帯
●配 布 時 期:~2021年2月頃まで複数回行う予定
●配 布 内 容:一家族の1週間から10日分の食糧(約5000円)

w2

2019年秋からの経済危機で現地通貨(レバノンポンド)が暴落し、「1ドル=1,500ポンド」が、現在は「1ドル=7,000~8,000ポンド」となっています。お給料や貯金の価値も約5分の1まで下がりました。 また、貧困率や失業率は増加、食料品・日用品の価格も前年比180%を超えています。国連機関からの支援も減少し、難民のほとんどの人が貧困ライン以下の生活をしています。
新型コロナウイルスの影響で2020年2月から学校も長期間休校し、当会が支援している幼稚園や補習クラス、給食の提供なども一時休止となりました。
シリアから逃れてきた家族や、ひとり親世帯や父親が病気で収入のない世帯がほとんどです。食事時間をずらすなどして一日1~2食で済ませるなど皆さん必死で生きています。

w3

シリア難民の概況をもっと詳しく見る

現地の声
「夫は手と背中に問題を抱えており、働くことができません。 日々の基本的な食事に必要な米や野菜、油も高くて買えず、牛肉や鶏肉などはもちろん買えません。
おなかに赤ちゃんがいて、医師からは牛乳などを飲んで栄養を蓄えるよう言われましたが、高くて買えませんでした」
「家に食料がもうないので、子どもたちは空腹の中眠りについています。 仕事を失くし、先が見えません」
「以前は誰かが大変な時はみんなで助け合っていましたが、 今はみんなお金がないので、そんなことはできません。
毎日子どもにどうご飯を食べさせるかばかりを考えています」

キャンぺーン募金はこちらから

活動レポート

詳細は、こちらをご覧ください。

  • レバノンとガザー現地からの報告[サラームNo.118 2020.11](PDF 3864KB)
  • 越冬支援のお礼と報告[サラームNo.114 2019.2](PDF 1870KB)
  • いのちをつなぐ越冬支援[サラーム No.111 2018.2](PDF 525KB)
  • 命綱の越冬支援[サラーム No.108 2017.2.18](PDF 2290KB)

    パレスチナ難民の概況をもっと詳しく見る

    キャンぺーン募金はこちらから