3月18日に一時停戦が破れて2か月が過ぎ、ガザの状況はこれまでになく厳しいものがあります。連日の爆撃によりすでに2,000人以上が犠牲となったと報告され、ガザの70%以上が退避勧告地域にされ、人々は再び着の身着のままで避難を余儀なくされているほか、3月2日以降は食料も燃料も医薬品も全ての物資搬入が完全に遮断されて、人口の90%以上が飢餓に瀕しています。
当会では、こうした状況下でも、安全の確保を第一としながら、5月14日現在も給水と炊き出しを継続しています。これは皆様のご支援の賜物です。ガザの人々の命をつなぐ活動を可能にしている皆様のご支援に心から感謝申し上げます。
なお5月5日には、炊き出しの調理場所近くを通行していた車両が爆撃され、調理スタッフ5人が爆弾の破片で負傷しました。2人は聴覚障がいのある人たちで、そのうちの1人は身体的な傷だけでなく心理的にも大きな傷を負っています。また肩に大きな破片が入ったものの危険すぎて取り出せないスタッフもいて、利き手が使えないまま、いつか手術が可能になる日を待っています。それでも、負傷しなかったスタッフたちは、その日の炊き出しを待っていたすべての世帯に食事を届けました。また翌日だけは休んだものの、翌々日から炊き出しを再開しています。燃料や食料が底をつくのではないかという不安はぬぐえませんが、現場職員たちの安全を確保しながら、可能な限り支援活動を続けます。
5月15日は、77年前パレスチナ人たちが故郷を失った「ナクバの日」でした。即時の停戦と物資の搬入再開がまずは実現することを強く願いながら、ガザの人たちが再び故郷を失うことがないよう、国際社会がガザを見捨てることがないよう、引き続きのご協力をお願い申し上げます。
2025年5月17日
写真(5月4日 ガザ市)
パレスチナ子どものキャンペーンの支援活動にご協力いただき、心から御礼申し上げます。
3月18日、停戦が破られ、イスラエル軍がガザに大規模な空爆を開始しました。4月3日現在、戦闘再開からの17日間で1,100人以上が死亡し、3,000人以上が大きな傷を負っています。またガザ全体の65%の地域が「避難命令」となり、数十万人が行き場をなくしています。
ラマダン(断食月)が始まった3月2日以降、ガザへの物資の搬入は全面的に止められていて、人々は必要なカロリーの1/4しか摂取できていません。17か月以上の攻撃で5万人以上が犠牲となり、92%の建物が破壊され瓦礫の中で冬を過ごし、けがや病気、栄養障がいで苦しんできた人たちに、追い打ちをかけるようなこれ以上ない悲惨な状況が起きているのです。
皆様からのご支援のおかげで、当会では現在も、規模を縮小したとはいえ給水と炊き出し、配布、保健医療などの活動を続けています。燃料や食料が底をつくのではないかという不安はぬぐえませんが、現場職員の安全を確保しながら、可能な限り支援活動を続けます。
(2025年4月10日)
上写真)ガザ中部の母子保健診療所の待合室に押し寄せる人たち。扉の外にも多くの人が並んでいる。仕切りの中は診察室。多くの子どもが病気や栄養障がいを抱えている(4月8日)
下写真)炊き出しにも人が押し寄せている(ガザ市内)。
食材が乏しくなってトマト味のライスだけになった。燃料が枯渇し家では煮炊きできない人も増えた(4月2日)
また、ガザで保健診療を続けている医師から届いた
日本の皆さまへのメッセージをご紹介します。
___________________________________
日本の皆さん、ご心配いただきありがとうございます。
状況は日に日に悪化し、生活は耐え難いものになっています。戦闘機が空を離れず、次はどこが空爆されるのか、今日を生き延びられるのか、絶え間ない恐怖の中で暮らしています。
昨日ラファの様子を聞きました。容赦ない攻撃を受け、何万人もが避難を余儀なくされ、家族は引き裂かれ、母親は瓦礫の中で必死に子どもを探し、無数の人々が行き場を失った。これは私たちの毎日です。
私たちはすべてを奪われた。家を失い、持ち物を失い、愛する人を失った。生き残っても、食料も水も衣服もなく、過密状態の避難所に詰め込まれている。病気、飢えが蔓延し、毎日が前にも増して苦しみをもたらしている。まるで、私たちの存在そのものが罪だとされているかのようだ。
ラマダンの終わりが近づき、まもなく世界中のイスラム教徒がイードを祝う。しかしここでは祝う余裕などない。殺戮が止むことがないため、死者を悼むことすらできないのだ。(2025年3月24日)
パレスチナ子どのキャンペーンの支援活動にご協力いただき、心から御礼申し上げます。
レバノンでは、昨秋の侵攻の被害を受けた脆弱な難民世帯に食料を配布しました。
ガザでは、非常に多くの人々がガレキとなったガザ市や北部、南部などに戻っています。しかし恒久的な停戦合意が進まない中、ラマダンが始まった3月初めより食料や物資、燃料の搬入、水供給などがイスラエル軍によって止められ、人々の生活はこれまで以上に厳しくなっており、イスラエル軍の散発的な攻撃で犠牲者が増えはじめています。また、3月18日、イスラエル軍がガザに大規模な空爆を開始したと報じられ大変深刻な状況です。
皆様からのご支援のおかげで、当会では昨日まで給水と炊き出し、物資配布、保健医療、子ども支援などの活動を続けてきました。燃料や食料が底をつくのではないかという不安はぬぐえませんが、可能な限り支援活動を続けます。季節の変わり目、どうぞご自愛くださいませ。
2025年3月18日 認定NPO法人 パレスチナ子どものキャンペーン
※ガザの最新状況と支援活動はYouTubeで毎週お知らせしています。
1月19日に一時停戦が発効したガザでは、1月27日から中部や
50万人以上がガザ市や北部に徒歩で帰還しています。
92%の家屋が破壊されており、ほとんどの人が想像以上の破壊状
それでも膨大な数の家族が自分の家や土地に戻っているのです。
昨日、トランプ米大統領はガザ住民の移送に言及するなど前途多難
人々は瓦礫の中でもガザにとどまるという強い意思を見せています
ガザ北部での物資不足は続いています。またインフラが破壊されて
テントを張る土地もないなど、北部に戻った人たちにはこれまで以
当会では、昨日よりガザ市での給水活動を開始しました。
またその他の支援も近日中に開始予定です。
一時停戦がいつまで続くのか、その後はどうなるのかという不安、
影響に加えて、ガザが一息ついた一方で、ヨルダン川西岸への軍事
先行きは見えませんが、引き続きのご支援、ご協力をよろしくお願
*最新情報はYouTubeやSNSでも随時報告しています。ぜひチャンネル登録やフォロー、メルマガ登録をお願いいたします。
*YouTube ガザNEWS https://youtu.be/qNWjncwamuA?si=bxVkL1N0v6pUdFqq
寒中お見舞い申し上げます。新しい年をお健やかにお迎えのことと存じます。
先月はご寄付をいただきありがとうございます。パレスチナ子どのキャンペーンの支援活動にご協力いただき、心から御礼申し上げます。ご寄付はご指定の使途で活用させていただきます。
1月16日には人質解放と一時停戦、物資搬入のニュースが流れて、少しほっとしているものの、ガザでの未曽有の人道危機は二度目の冬を迎えています。犠牲者は4万6000人を超え、病気や栄養障がいでの死亡者は20万人に達すると予測されています。また冷たい雨が降る季節、テントは水浸しです。
この停戦の知らせが本格的な停戦に結びつくよう、これ以上人々の犠牲が増えないよう、現地の人たちはもちろん、世界中が切望しているところです。
ご支援のおかげで、ガザでは現地職員と提携団体が奮闘して、年末年始も給水活動と炊き出し、子ども支援を続けました。
物が入手しづらく、炊き出しはご飯やパスタなど主食中心になり、おかず内容は乏しくなってきましたが、多くの子どもたちの命綱となっています。
※人々の様子や活動詳細はホームページやFacebook、YouTubeなどをご参照ください。
年次報告や会報は、ホームページからもご覧になれます。なお、1月14日に実施した
オンライン報告会は、今後視聴いただけるよう予定しています。
寒い時期、どうぞご自愛くださいませ。
2025年1月 認定NPO法人 パレスチナ子どものキャンペーン
ガザでの未曽有の人道危機は二度目の冬を迎えています。理不尽な攻撃が続くなか、犠牲者は4万4000人を超え、病気や栄養障がいでの死亡者も18万人に達すると予測されています。
人々の命を守るためには何よりも即時停戦ですが、状況は悪化するばかりで終わりのない人道危機が続いています。
ガザ北部とガザ市では連日大規模な攻撃が続き、日々犠牲者が増え続けています。「退避地域」と指定されている中部でも攻撃は続いていて、密集地域へも攻撃が迫っています。
また、北部は全く物資が入らない状況があり、100万人以上が避難をしている中部でも物資不足が深刻化し、価格の高騰も驚くべきです。またレバノンへの攻撃は「停戦」となったものの相変わらず爆撃が継続されています。
そうした中でも、ご支援のおかげで、ガザでは現地職員と提携団体が奮闘して毎日の給水活動と炊き出し、子ども支援を続けています(写真)。ともかく物が入手しづらく、炊き出しはご飯やパスタなど主食中心になり、おかず内容は乏しくなってきましたが、多くの子どもたちの命綱となっています。
ガザでの未曽有の人道危機は400日を超え、二度目の冬を迎えています。理不尽な攻撃が続くなか、犠牲者は4万3000人を超え、病気や栄養障がいでの死亡者も18万人に達すると予測されています。
人々の命を守るためには何よりも即時停戦ですが、状況は悪化するばかりで終わりのない人道危機が続いています。ガザ北部とガザ市では連日大規模な攻撃が続き、日々犠牲者が増え続けています。
「退避地域」と指定されている中部でも攻撃は続いていて、密集地域へも攻撃が迫っています。
また北部は全く物資が入らない状況があり、100万人以上が避難をしている中部でも物資不足が深刻化し、価格の高騰も驚くべきです。またレバノンへの攻撃も続き80万人以上が避難生活を送っています。
そうした中でも、ご支援のおかげで、ガザでは現地職員と提携団体が奮闘して毎日の給水活動と炊き出し、子ども支援を続けています。ただ、ともかく物が入手しづらく、炊き出しはご飯やパスタなど主食中心になり、おかず内容は乏しくなってきました。
また、レバノンも物資配布が開始できました。
明るい話題をご紹介します。電気も物もない中ですが、ガザのアトファルナろう学校では、一緒に退避をしている障がい者たちと物づくりを継続しています(上の写真)。電気が早くつくようにという願いも込められています。一日も早い停戦が実現し、こうした作品を日本でもご紹介できたらと思います。
寒さに向かっている時期、どうぞご自愛くださいませ。
ガザの人道危機が10か月を超えました。
39,667人以上の犠牲者と9万人以上の負傷者、1万人以上の
中東全体の情勢悪化の一方で、ガザ現地の報道が減り、犠牲者が増
現地職員やパートナー団体の奮闘で、当会ではガザで炊き出しや給
昨日は、ガザ市と北部、中部で、食料配布を実施しました。
ガザ市と北部ではヨルダンで調達してガザに入れた食料(油や砂糖
中部ではガザ内で調達した物資(野菜や油、調味料、缶詰など)。
国連人道支援室(UNOCHA)によると、ラファへの地上侵攻が始まった5月6日以降、ガザに物資を搬入したトラックの台数は、急激に減っている。5月3日340台、4日290台、5日128台だったが、それ以降は0台の日が続き、一番多かった5月31日でも74台だった。
6月の合計は234台でしかない。これは、戦闘が始まった昨年10月以降で、10月に次ぐ少なさである。
その結果、急激に健康、栄養状態が悪化している可能性が高い。
WHO-FAOはガザを世界的な"飢餓 Hotspot"とした。ガザでは人口の100%が食糧危機状態で50%が壊滅的な危機としている。また、子どもの9割が1日1食と推定されている。
エジプトからようやく入った飲料水と毛布を急いで配布しています。
ガザでは水の汚染と塩化が進んでいて、井戸水さえ飲むことができないため、きれいなミネラルウォーターは特に病気の人や乳児に重要です。
また海に近い砂浜でのテント生活は、夜気温が急激に下がるので、
間に合わなかったと思った毛布は十分に役立つそうです。
ラファへの大規模侵攻が迫り大変心配な現在、
子どもたちの屈託のない笑顔に胸が痛みます。
#即時停戦 #ガザ #飢餓 #パレスチナ #人道支援活動 #人道危機
*ガザ緊急支援募金はこちら https://congrant.com/project/ccpjapan/9248/
*オンライン報告会など団体ホームページはこちら https://ccp-ngo.jp/
*YouTube「ガザ速報」随時配信中 https://youtu.be/0TySoH3BR9o
ラマダンの中、ガザでは人口の4人に1人以上にあたる68万人が飢餓状態にあると国連が報じています。
パレスチナ子どものキャンペーンでは、1月5日以来ラファで炊き出しを続けていて、毎日1,200人分の温かい食事を提供しています。あわせて、ラマダンに入ってからは、毎週「スフール」という夜明け前の食事のために、パンやヨーグルト、ホンモスという豆のペースト缶詰なども提供しています(ラマダンでは日の出から日没まで飲食をしないため、夜明け前の食事は非常に重要です)。
スフールを受け取りに来たアズくんは12歳。北部に住んでいましたが爆撃で父親を亡くし、母親と5人の兄弟姉妹とラファで、簡易テントで暮らしています。
爆撃が続く中、北部からガザ市に避難し、その後国連の学校で生活しましたが、南部への退避命令のためヌセイラートで2か月過ごし、そこも安全でなくなったためにラファにたどり着きました。水も食料も不足しているため、この食料配布に母も兄弟も計り知れないほど喜んでいると話してくれました。
#パレスチナ #ガザ #Gaza #Palestine #緊急支援 #人道支援 #人道危機 #即時停戦 #子ども #ラマダン #スフール
3月4日、ガザでは15人の乳児が病院で餓死したという報道がありました。
物資の搬入が南部で25%以上、北部では50%以上も止められていて、先週末には、物資搬入のトラックを待っていた人たち100人以上が、発砲などで亡くなったと言われます。北部へは特に支援が届いておらず、人々は極限状況にまで追い込まれています。
ガザでは、5,500人の女性が来月出産予定。南部のエミレーツ病院では、一晩に78人が5台しかない分娩台で出産を余儀なくされています。また、2歳未満の90%、妊娠・授乳中の女性の95%が深刻な食料不足という危機的状況が続いています。一日も早い停戦を!
私たちは、ガザ南部ラファで炊き出し支援など緊急支援を行っています。ガザ緊急支援募金も受付中です。詳細は、以下のリンクをご覧ください。
また、YouTubeで「ガザ速報」を配信中です。ぜひチャンネル登録をお願いいたします。
*ガザ緊急支援募金はこちら
*YouTube「ガザ速報」毎日配信中
上:生後4日目の赤ちゃん(8月) ガザには現在5万人の妊婦がいる©︎CCP Japan
下:ガザ南部で行っている炊き出し支援
当会はガザ現地で国連から燃料を受け取れるようになりました。
その燃料を提供することで、給水車を動かすことができるようにな
1月10日の報告会では、現地の最近の様子とこうした様々な支援
能登での大地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。
苦境にあるパレスチナからも心配する問い合わせをもらっていることをお伝えします。
そのガザでは、先月中旬から母子保健事業の診療所が南部ラファで再開し、多くの子どもや妊婦、家族が受診して、爆撃と飢餓の中で生き延びるために必死に苦闘している人たちの支えとなっています。この事業は過去3年半以上当会が支援して継続しているものです。
エジプトからの物資搬入が軌道に乗りました。第一陣の食料などの梱包作業がたくさんのエジプト人のボランティアが参加してくれて進んでいます。
飲料水、液体牛乳、缶詰、チーズ、デーツ、小麦粉などです
この他に毛布もあります。
一週間ほどでラファとの国境に着く予想です 爆撃が続く中、必死で生きている子どもたちの生命をつないぐため活動を続けます。