パレスチナとレバノンでも寒い冬が始まりました。

2017年レバノン・シリア

パレスチナとレバノンでも寒くて雨(場所によっては雪)の冬が始まりました。12月の越冬支援開始に向けて、現場では準備を進めているところです。

さて11月は、パレスチナ人にとって複雑な思いを抱く季節。100年前のこの月、英国の外相が英国のユダヤ人団体に対して、パレスチナでの「ユダヤ人国家建設」を約束しました。70年前には国連で「パレスチナ分割決議」が通りました。当事者の与り知らぬところで、「国際社会」がパレスチナの土地の未来を決めてきたわけです。その反省を少しだけこめて、国連は分割決議が通った11月29日を「国連パレスチナ連帯デー」としています。

しかし、パレスチナ人の運命を超大国や地域の大国が勝手に決めようとする状況は、残念ながら70年たった今も全く変わっていません。世界中に散らばるパレスチナ難民は500万人を超え、その半数以上が子どもたちです。

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(上写真)シリアから逃れてきたパレスチナ難民が多く住むレバノンの山岳地帯。再びテント生活に戻ってしまった。

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(上写真)子どもの給食に、パレスチナの伝統料理であるホウレンソウのパイを作る難民キャンプのお母さんたち。作った生地はキャンプ内のパン屋のかまどで焼いてもらう。食や生活を通して、パレスチナの文化や伝統を次世代に伝える努力が続けられている。