国連人道支援室(UNOCHA) イスラエルのジェニン難民キャンプへの軍事作戦の状況報告#1(7月6日)

2023年

74日から5日にかけての夜間、イスラエル軍はジェニン市とジェニン難民キャンプから撤退し、キャンプとその周辺に対して、空軍と地上軍の双方が参加した73日から4日にわたる大規模軍事作戦が終了した。 73日早朝に、無人機によると思われる一連のイスラエル軍の空爆で始まり、続いて多数の地上部隊がこの地域に進入して銃撃戦を行った。 これは、この2週間以内では2回目の空爆を伴うジェニン難民キャンプへの軍事作戦である。

2日間にわたる作戦では死傷者、国内避難民、建物やインフラへの被害が発生した。 パレスチナ保健省によると、ジェニンでは、子ども4人を含むパレスチナ人12人が死亡した。 さらに保健省は、143人のパレスチナ人が負傷し、そのうち20人が重体であると報告している。 イスラエル公式筋によると、イスラエル兵1人が死亡した。

地元当局の初期推計によると、ジェニン難民キャンプの数百戸の住宅が被害を受け、中には住めなくなったものも含まれている。 作戦中にパレスチナ人500家族(3,500人以上)が国内避難民となった。 これらの家族は、家屋の損傷や破壊、あるいは安全上の懸念により、自宅を離れることを余儀なくされた。そのほとんどは親戚や近隣家族に避難したが、公立病院や市の青少年センターなどの政府の建物に避難した。避難民の多くは帰還できたが、初期評価によれば、約 20 家族が依然として避難生活を送っている。

イスラエルの作戦により、ジェニン難民キャンプとその周辺地域の電気、上下水道網に重大な被害が生じた。 ジェニン市の報告によると、約8キロメートルの水道管が破壊され、73日午後からキャンプへの給水が完全に遮断された。 市は水道の復旧に取り組んでいるが、完了するまでには 10 日以上かかる可能性があると推定されている。 さらに、約 300 世帯の貯水タンクが損傷または破壊され、その結果、家庭用水の貯留能力が減少またはゼロになった。 主要な下水パイプラインは再び稼働し、キャンプの大部分にサービスを提供しているが、推定2キロメートルの下水管が深刻な損傷を受け、約100世帯が下水への接続を喪失したと推定されている。 電力インフラの修復も進められている。

2日間の作戦中、難民キャンプへの移動と立ち入りはイスラエル軍によって制限され、しばしば安全ではなかった。 キャンプへの車両と歩行者の進入は1つの入口に制限され、イスラエル軍はそこで救急車を含む車両検査を実施した。さらにイスラエル軍は難民キャンプ内と周辺の約3.9キロの道路をブルドーザーで破壊した。これらの行為により、救急車がキャンプ内に到着して負傷者救援を提供する能力が著しく妨げられた。

 

以下、原文・詳細はUNOCHAのサイト(英語)で

https://www.ochaopt.org/content/israeli-forces-operation-jenin-situation-report-1