ガザ空爆から1年、癒えない傷

2022年

昨年の戦争についてガザの現地スタッフたちは、「今までで最も辛い経験の一つを思い出すので、当時の話はしたくありません」、 「世界は毎日前進しているのに、ガザは後退しているように感じます。軍用機やドローンの音を聞くたびに誰もが戦争のことを思い出します。いま砲弾が飛んできても、飛び上がったりせず座ったまま様子を見ると思います。なぜならこの状況にすっかり慣れてしまったから。しかし、心には大きな傷があります」と、話してくれました。

一方で、ワークショップに参加したお母さんたちからは、「昨年のラマダンは戦争中だったので、今年のラマダンは楽しく幸せに感じました」、「ラマダン中はいろんな料理を作り、友人や親戚のみならず、家族と交流する時間も増え、関係が深まります」 とも聞きました。ガザ(写真上)でもエルサレム(写真下)でも、今年は街にラマダンを祝うランタンや飾り付けがされ、人々がイフタール(断食明けの食事)の買い物をしている様子が見られました。
東エルサレムやヨルダン川西岸では、現在も緊張が高まり、衝突が続いています。人々の小さな幸せだけでも壊されないことを祈るばかりです。(2022年5月17日)

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